経済の基本 2014 3 30
書名 日本経済は大企業と金持ちから完全復活する
著者 中島 孝志 さくら舎
この本の題名に違和感を感じた人は、
「経済というものが、わかっていない」と言えるでしょう。
これは、何度も書いていますが、
重要なことなので、何度も書きましょう。
あなたが小さな雑貨屋を営んでいたとします。
毎日、100円のものばかり売れて、うれしいでしょうか。
そんなことはないでしょう。
きっと、あなたは、こう思っているでしょう。
「できれば、100円の商品ではなく、
398円の商品が売れてほしい。
いや、本当のことを言えば、
980円の商品が売れるようなると、
商売が少し楽になる。
欲を言えば、店の奥にある、
2980円や3980円の商品が売れ出すと、
商売繁盛と言える」
さて、店の奥に陳列してある、
2980円や3980円の商品を買うのは、誰ですか。
少なくとも庶民ではありません。
こういう商品を買うのは、金持ちでしょう。
そういうわけで、
富裕層に増税するオバマ政権の政策は、
経済の基本を、あるいは商売の基本を無視した政策だと思います。
まず、「金持ちにお金を使わせる」政策を取るべきです。
それでも、金持ちが、お金をため込んで、
お金を使おうとしないならば、増税をすべきです。
もちろん、この増税の意味合いは、
財政再建ではなく、金持ちに対して、
「お金を使え、さもないと増税するぞ」という脅しです。
経済が低迷する原因のひとつは、
お金が滞留することです。
つまり、お金の動きがないということです。
「どうすれば、お金が動くようになるか」
そういう視点で、政治家は、経済政策を考えるべきです。